ページの先頭です。本文を読み飛ばして、このサイトのメニューなどを読む

ログイン

サイト内検索

お問い合わせ

サイト内の現在位置です:

地デジ時代が来たものの

2011年は地デジへの完全移行の年である。今までのアナログテレビが全部使えなくなって(正確に言うと地デジチューナーを介せば使えるわけではあるのだが)、テレビを観るにはデジタルテレビが必要になるわけだ。なんでそんな無駄なことするのかねえと個人的には思っていたのだが、電波の周波数帯がデジタル時代を想定していなかったわけだから足りなくなるよん、といわれれば、仕方ねえかなあとは思う。ま~、それに伴う商売の創出ってのはと~ぜんで、だって全家庭にテレビ買い換えろ、っていうわけなんだから、メーカーにしてみれば地デジ特需もいいとこだっただろう。
しかし、地デジ時代になると面倒なことも起こってきた。それは、電器屋に何かしてもらおうと思っても無駄、ってことだ。昔はテレビとビデオを繋ぐ、程度のことしかなかったのでイザとなったら電器屋に来てもらえばよかった。単にアナログテレビからデジタルテレビの入れ替えくらいのことならなんとかなる。今でも電器店に行けば製品知識なら店員はいくらでもしゃべってくれる。しかし「うちには今、○○と○○って製品があるんだけど、これ、つながる?」とか「こういうことしたいんだけど、ナニ買ったらいい?」とか聞いても、正確に答えてくれる店員は少ない、っていうかほとんどいない。ま~、その店員がオタクちっくな知識を持っている場合もあるのだけど、それでもオタクってのは所詮、自分の守備範囲以外のことは知らない。家電芸人、なんてのもテレビでワ~ワ~やってるけど、やっぱどうも底の浅さが透けて見える。

なんでそんなことになっているのかというと、製品の数が多くて組み合わせが膨大、っていう以外に、放送と通信の融合という時代の要請があるからだ。放送つまりテレビと、通信つまりコンピュータ、ってのは今までまったく別の進化を遂げてきた製品系統である。それがデジタル、というキーワードを核として融合することになるのだけれど、そうなると両方の知識が必要になってくる。電器屋の店員ってのはテレビ、つまり家電の知識はふんだんにあるだろうけどコンピュータの本質的な知識ってのはほとんど身につけていない。なぜかというと、家電ってのは「誰でも使える」ことを至上命題に進化してきたからだ。だから新製品が出てきたら、その製品情報を覚えるだけでよかったのだけれども、コンピュータ、特にネットワークってのはそう単純にはいかない。本来、技術者が使うモノだったので、素人には全然優しくないのだ(だから、パソコンをデジタル家電、なんていって売るのは、基本的には間違い。パソコンなんてど~考えても家電じゃねえだろ)。使いこなそうと思ったら、基礎的な技術知識であるとか、その技術のバックボーンまで知っておく必要がある。

ま~、こういうことを電器屋の店員にすべて求めても無駄である。かといってプロのネットワーク専門家とかに聞きにいったら金がかかる。であれば自分でなんとかするしかね~じゃん、ってのが正直なトコロ。幸い俺の場合はコンピュータ側の知識はコンピュータ雑誌に書いて売るほどあったので、なんとかなってはいるのだけれど、冷静に考えてみると、こういう情報ってまとまってないなあ、と思う。大体、そういう知識を得ようにも本屋行ってどんな本読んでいいかわからないだろうし、運良くその手の本が見つかっても、自分の用途に合ってなかったり、そもそも技術用語が分からない、ってこともあるだろう。大体、その手の本は素人が読むことをあまり考えてないので、平気で難しいこと書いてたりする。でも、これからの時代はそういうことではよくねえんじゃないかなあ。専門家なんてイバっていても、家庭向けってことになると、ど~にもならない事態が続出するだろうから。それに、ネットワークなんて基本的なことが分かってしまえば、そ~難しいモノでもないんだからさ。後はいかに応用できるかが勝負なんだし。

まあ、自分の家のことは自分でするのが一番である。言ってしまえば、大工仕事とか庭いじりとそう違うモノでもないんだからさ。モノが単にテレビやパソコンになっただけ。そこで、そういう人のために、基本的なコンピュータ側の知識を書いていこうと思う。

家庭にはLANがいる

LANって言葉を知っているだろうか。Local Area Network=ローカルエリアネットワークってのは、限られたエリアでつながれたコンピュータとそのネットワークを指す言葉だ。パソコンが2台あってそれをつなげばLANである。まあ、いまどき、会社にいけばパソコンなんてゴロゴロしてるだろうから、LANを構築していない会社なんてのはほとんどないだろう。
じゃあ、パソコン1台ならLANは必要ないの?、といわれれば、そうでもない。っていうのは、今ではパソコンをインターネットに接続するのは常識だろう。となると、インターネット接続装置とパソコン間をつなぐ必要があるわけで、これも立派にLANである。

それにこれからは、家にLANを引いてないといろいろ困ることになるだろう。例えば、今、iPhoneをはじめとしたスマートフォンが大ブームだけど、これも家にLANがあるとないとじゃ大違い。下手すると月に数千円の損、なんてこともある。また、テレビが地デジ対応となってくると、それをLANにつなげることで、今までとは違った便利な使い方もできるようになってくる。

家にはLANが必要、これからは常識である。でもLANってのはなかなかメンドクサイものでもある。っていうのは、ビデオみたいに単に物理的に線をつなげばOKというわけにはいかないからだ。線をちゃんとつなげた上に、ソフトウェア的にいろいろ設定してやる必要がある。その両方ができてはじめてLANとして機能してくれるわけで、まあ、面倒っちゃ面倒である(そこが楽しいとこでもあるのだけれども)。

家庭内LANでナニをやるか

会社にLANがある人なら、LANで何ができるのかは、大体は見当がつくだろう。ファイルやプリンタを共有したり、メール送ったり。まあ、それはそうなんだけど、そんな基本的なことをやりたいんだったら、別にわざわざここで、家庭内LAN構築術、なんて大上段に振りかぶることもない。家庭にLANを引くのであれば、家庭でしかできないことをやらないと意味が無いだろう。

かといってメーカーのショールームみたく、様々なデジタル家電を繋ぎまくって「これが未来の家電のあるべき姿!」みたいなことも、あまり意味を感じない。メーカーってのは結局、製品が売れてナンボであるから、いろいろ目新しい機能を付けた製品を出すのだけれど、ハッキリ言えばあんなモノはほとんど無駄である。現行の製品とコンピュータ側の製品をうまく組み合わせるだけで、かなりの事ができる。下手すりゃ、デジタル家電オンリーの構成よりも便利なぐらいだ。なぜなら家電ってのは誰でも使えなくてはいけないから過剰な性能を載っけているけど、それを全部使うわけでもない。本当に必要な機能だけをうまく組み合わせれば、シンプルだけど高機能で拡張性の高い環境を構築することができる。別に金使うだけが能ではない。

まあ、そういう場合、実例を挙げた方が手っ取り早い。もっと具体的に言えば、うちでどんな家庭内LANを引いているのか、その構築方法を紹介したいと思う。今、うちのLANで実現していることは、次の通りだ。

  • 1Gbpsの有線ネットワーク、最大300Mbps無線ネットワークインフラの構築
  • NASを中心としたメディアサーバの構築
  • PT2を使った地デジ/録画サーバの構築
  • 複数PCやデバイスによる作業環境の効率化
  • 今の時代のリモートアクセス環境の構築
  • Linuxを使った補完サーバーサービスの提供

まあ、現状はこんなとこである(金があればやりたいことはまだいろいろあるのだけれど)。頭でこうやればいいと分かっていても実際に動かすとこまでもっていくのは結構大変だったりするんで、俺も楽しんでいるんだけどね。それも限られた予算で。でもさ~、もしかしたら、やることがほとんど決まりきってる会社のLAN構築よりも、家庭内LANの方が技術的にも難易度が高いかもしれない。

ああ、最初に断っておくけど、俺は家電芸人じゃないんで、デジタル家電や製品を羅列して過剰な宣伝をする気は毛頭ない。それに必要もないのに規格縛りのために無駄なハードウェアを購入することもない。現にデジタルテレビなんて持ってないからね(貧乏人なんだからさw) それでもネットワークの知識を駆使すれば、極めてリーズナブルに地デジ時代に対応できる。そんな賢い家庭内LANを目指しているわけである。

では、スタート。

プリンタ用画面
友達に伝える
投票数:99 平均点:3.94
作成:2011-1-14 10:15:04   更新:2011-1-24 18:31:17
前
1.基礎知識編
カテゴリートップ
2011年のホームラン ~地デジ時代の家庭内LAN構築術~
次
 ネットワーク、これだけは知っとけ

ページの終端です。ページの先頭に戻る