ページの先頭です。本文を読み飛ばして、このサイトのメニューなどを読む

ログイン

サイト内検索

お問い合わせ

サイト内の現在位置です:

TOP  >  Wiki  >  シャカリキ!

シャカリキ! anchor.png

Tag: 漫画

漫画。曽田正人の出世作。竹田津恩の少年漫画ベスト2(しかし1位とは非常に僅差、っていうか気分によっては逆転)。
自転車好きの少年、野々村輝はある日坂の町に引っ越す。自転車に乗りたての輝は調子にのって坂をどんどん下るが、坂の底でハタと気が付く。「今、降りてきた坂を登らなくてはいけない...」。近所のいじめっ子どもがはやし立てる中、輝はその町で2番目に長い「二番坂」を登り始める。精も根も尽き果てようとしているとき、ついに二番坂の頂上へ。姉におぶって連れ帰えられるとき、輝はこうつぶやいた。「一番坂はどこにあるんや?」。
曽田正人の描く主人公ってのは例外なく天才としてとらえられている。というか、基本的に普通の人間に興味ないんだろうね、多分。しかもその天才がなぜそれを行うのか、という点で明確な共通点がある。それは「自己の快感のため」だ。
これは自転車乗りだけに限らない。バレエダンサーだって、レーサーだって、極端な例だとレスキュー隊員だって自己の快感のためにそれを行う。結果はあくまでそれに付随するだけであって、基本的にそれが目的ではない。だから曽田の描く主人公がその才能を発揮する場合、多くは独善的である。観客(読者を含めて)は、それを目にできることは僥倖なのである。
輝は途中、レース中に再起不能級の大怪我を負う。リハビリを続けるのだが、その集大成はやはり一番坂であった。怪我から癒えて一番坂を登りきったとき、なぜ登っているのかという理由を発見する。その後輝はほぼ無敵モードに突入する。ツール・ド・沖縄では二度の山岳賞に総合と、完全優勝。しかし、自己の快感のために登り始めた輝はそんなことはどうでもよかった。学校に行く気もなく、毎日富士山に登り続ける。そして一人海外へ。
まあ、冷静に考えたらおかしなところはいっぱいあるのだが、それを気にさせないで一気に読ませる勢いがすごい。望めるものなら万吉よりも輝になりたいなあ、と思うのであった。*1


*1 なお「シャカリキ!」は漢字で書くと「釈迦力!」だろう。


トップ   凍結解除 差分 バックアップ 複製 名前変更 リロード   ページ新規作成 全ページ一覧 単語検索 最新ページの一覧   ヘルプ   最新ページのRSS 1.0 最新ページのRSS 2.0 最新ページのRSS Atom
Counter: 3156, today: 2, yesterday: 0
最終更新: 2008-09-04 (木) 22:46:18 (JST) (5713d) by taked2

ページの終端です。ページの先頭に戻る